
イベント
成城大学文芸学部主催シンポジウム「オーストリア民俗学の現在」を下記の通り開催いたします。
皆さまのご参加をお待ちしています。(要申込・入場無料)
【日時】2026年9月4日(金)16:00~18:00
【場所】3号館1階311教室 成城大学へのアクセス
【主催】成城大学文芸学部
【参加について】参加をご希望の方は、9/2(火)までに以下の事前申請フォームよりお申込みください。
※入場無料
※講演はドイツ語で行われます(講演内容字幕、質疑応答通訳あり)
登壇
マリオン・ネザー=ラター(Prof. Dr. Marion Näser-Lather)
(インスブルック大学准教授、オーストリア経験文化学・民俗学会会長)
ビルギット・ヨーラー(Prof. Dr. Birgit Johler)
(ウィーン軍事史博物館学芸員)
司会
及川祥平(文芸学部文化史学科)
下田和宣(文芸学部ヨーロッパ文化学科)
講演①
ハイブリッドなつながり —農村地域の若者における共同性の形成と政治参加
マリオン・ネザー=ラター氏
共同発表:リブ・オールセン氏
ソーシャルメディアは、公的なコミュニケーション、政治的議論、そして日常生活のあり方に深く影響を与えている。これをめぐる議論は、相反する評価に特徴づけられている。すなわち、ソーシャルメディアは民主化と参加の場として捉えられる一方で、分断や二極化の場としても論じられている。
公の議論において、地方はしばしばデジタル社会の対極的なモデルとして描かれるが、インフラが不十分な状況下であっても、地方に住む若者たちのコミュニケーションは本質的にデジタルを介して行われている。
本講演では、物理的空間とデジタル空間がどのように織りなされてハイブリッドなソーシャル・スペースを形成しているかを明らかにしたい。また、農村地域においてソーシャルメディアが、アイデンティティ形成の資源として、(トランス・ローカルな)共同体の形成、そして民主的な参加や社会参加の基盤として、どのような役割を果たしているかを検討する。
講演②
日常の「モノ」、知識を生み出す「モノ」—飲料ボトルにみる文化科学的「モノ」研究の意義
ビルギット・ヨーラー氏
近年、ドイツ語圏において、物質文化研究は「ヨーロッパ民族学」/「経験的文化学」/「文化人類学」で再び注目を集めている。このことは、大学における教育内容の編成や、博物館におけるより複雑な所蔵品やコレクションの研究への関心の高まりなどにも表れている。
本講演では、文化学的な視点に立つ物質文化研究の可能性を、ヨーロッパの多くの地域ですでに日常の必需品となっているあるモノ、すなわち飲料ボトルから示す。驚くべきことに、このモノはこれまでの文化研究においてほとんど注目を集めてこなかった。しかし、水を飲むことは現代社会における中心的な健康言説の一つであり、水そのものもまた世界で最も貴重な資源の一つである。ウィーンの軍事史博物館(HGM)を念頭におきながら、この現代に根ざした日常生活文化の研究が、HGMのコレクションにある歴史資料とどのように結びつけられるかについても考察したい。
お問い合わせ先
成城大学文芸学部共用研究室
Mail:bungei55[at]seijo.jp